お風呂リフォームをするなら水道管をチェックしよう

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更新日:2024.11.05

本当は怖い水道管の話

家の設備の中で、寿命を迎えるのが怖いのが水道管。

昔の水道管は鋼管と言って鉄が使われているため、放っておくと管の中が錆び、いずれ水漏れ事故を起こしてしまう可能性があるのです。
一般的には「硬質塩化ビニルライニング鋼管」といって、鋼管に水が触れて錆びないよう管の内部にビニルの膜を張ったものが使われていますが、現場で管をつなぐ継ぎ手部分などが弱点となりやすく、内部が腐食してしまうのです。
水道用硬質塩化ビニルライニン鋼管の耐用年数は40年とされていますが、実際には継手部分などからの漏水事故は、早ければ30年程度でも起こる可能性はあります。

現在は樹脂管が主流

90年代からは継ぎ手の改良によって腐食問題は改善されましたが、現場での施工技術が必要などの課題も残りました。そんな鋼管にとって代わり、2000年代からは樹脂管が主流となりました。
樹脂ですから錆びる心配もなく、管自体が曲がるために継ぎ手を大幅に減らすことができます。
また継ぎ手の接続方法もワンタッチのため現場の施工技術に左右されることもなく、漏水に対する信頼性が大きく向上しました。
樹脂というと耐久性が心配なところですが、現在、樹脂としての主流となっている架橋ポリエチレン管の耐用年数は、15度の使用条件で55年と推定されています。
50度以下の使用なら期待寿命は100年というデータもあります。
これだけ長寿命な材料なら、鋼管の漏水リスクに怯えながら耐用年数ギリギリまで使うより、いずれ交換しなければならないなら早めに全ての水道管を樹脂管に交換してしまった方が、それ以降ずっと安心して暮らせるというメリットがあります。

交換のタイミングはお風呂のリフォーム時

樹脂管に交換するのにベストなタイミングは、お風呂をユニットバスに交換するときです。
配管の交換は基本的に床下に潜って作業を行いますが、お風呂の下は潜れない場合があり、仮に潜れたとしても狭くて作業がしにくいためです。

1階部分の給水・給湯管を全て入れ替える工事を追加した場合の予算は、ユニットバス工事費に加え30万円程度です。
また、2階にも水まわりがある場合は、床下から2階まで水道管をどう配管するか、という配管経路鋼の検討も必要になります。

自宅の水道管の確認方法

自宅の水道管が鋼管と樹脂管のどちらかわからない、という方は、一度台所か洗面所にある床下の点検口を開けて覗いてみてください。
床下に水色と赤(ピンクやオレンジもある)の緩やかに曲がる管が見えれば、既に樹脂管が使われているということです。
水色が水、赤がお湯の管です。もし金属の管しか見えなければ水道管は鋼管の可能性が高いので、樹脂管への配管更新を検討すると良いでしょう。

※参考文献:高橋みちる.2020. やらなければいけない一戸建てリフォーム. 自由国民社